現代の日本人が抱える代表的な病のひとつに高血圧があります。実に40歳以上の2人に1人は高血圧であるといわれています。
これにはどのような問題点があるのでしょうか。
最大の問題点は、動脈硬化を引き起こすということです。
動脈硬化とは、血圧の高さが原因で血管の壁が厚くなり、血液の通る道が狭くなってしまいます。この動脈硬化を放っておくと、心筋梗塞や脳卒中といった恐ろしい病になるリスクが高まります。
それでは、高血圧の原因はいったいなんなのでしょうか。
それには大きく2つに分けられます。
- 1つ目は、ホルモンの異常など、病気のせいで血圧が高くなってしまうものです。これは、病気さえ治ってしまえば、血圧も元に戻ります。
- 2つ目は、病気などの明らかな異常がないのに血圧が高くなるものです。原因として、生活習慣があげられます。この2つ目が高血圧の9割を占めるといわれています。
この高血圧を予防するにはどうすればよいのでしょうか。
まず、問題となる生活習慣のひとつに、塩分の高い食事があげられます。
日本人の好む調味料として、醤油や味噌といったものがありますが、これらには多くの塩分が含まれています。
また、保存食である漬物にも多くの塩分が含まれています。
実際に、日本人が好む味の傾向は国際的に見ても塩辛いものなのです。
塩分の過剰な摂取は、血中の塩分濃度を上げないために身体が水分を増やそうとします。そして血液の量が増え、血圧が上がります。
そのため、塩分の摂取量を減らすことが重要といえます。
それでは、食事中の塩分の量を減らすにはどうすればいいのでしょうか。
まず、普段使っている調味料の中にどれだけの塩分が含まれているのかを調べましょう。
そうすることで、たとえば「味噌汁の汁には塩分が多く含まれてるから、具沢山にして汁を減らそう。」といったように意識することができます。
そして、薄味に慣れることも大切です。普段の食事から1グラムずつでもいいので塩分を減らしていきましょう。いきなり減らすと食事が味気なくなり、ストレスになるので少しずつ舌を慣らしていきましょう。そうすれば自然と塩分の摂取量が減っていきます。
また、塩分の代わりになるものを使うのも良い手です。酢やレモン汁といった酸味、カレー粉や胡椒といった辛味には、塩分が含まれていません。上手く使うことで、食事にメリハリがでて、満足感も増えるでしょう。
ちょっとして工夫で、予防することができるものなのです。
一度食生活を振り返ってみるのもよいでしょう。