腎不全は貧血を起こす原因の一つ

腎不全は貧血を起こす原因の一つ

腎不全の症状にはどのようなものがあるのか

腎不全は腎臓の機能が60%以下に低下した状態です。急性と慢性がありますが、3か月以上腎機能が低下すると慢性です。

腎不全になると老廃物の排泄が上手くいかなくなるため尿量が減ったり、全身倦怠感、食欲不振、吐き気などが見られます。

水・電解質ののバランスや身体の酸・塩基のバランスがうまく調整できなくなり、むくみ、高血圧、不整脈などの原因となります。

エリスロポエチンの産生ができなくなり、貧血になります。
腎不全が原因の貧血は腎性貧血と言われます。

エリスロポエチンってなんですか?

「腎不全になると、エリスロポエチンの産生ができなくなり、腎性貧血になることがあります」
と説明を受けても、「エリスロポエチン?それって何ですか?」とさっぱり訳が分からないでしょう。

エリスロポエチンは腎臓で産生される糖たんぱく質で、赤血球の産生を促す作用があります。

腎機能が低下するとエリスロポエチンが作れなくなり、その結果、赤血球も作れなくなってしまいます。
また、尿毒症になると赤血球の寿命も短縮します。

腎性貧血は正球性正色素性の貧血

腎機能が低下して起きる腎性貧血では、正球性正色素性というタイプです。
また難しい言葉が出てきましたが、貧血の中には赤血球が大きくなるものや小さくなるものがありますが、腎性貧血は大きさの正常な正球性です。

そして、単位容積の赤血球に対するヘモグロビン濃度(血色素濃度)が低い時と正常な時がありますが、腎性貧血では血色素の濃度も正常です。

検査データーではMCVが赤血球の大きさ、MCHCが平均赤血球ヘモグロビン濃度です。

赤血球が少ないと言われたら原因究明を!

健康診断や人間ドックで赤血球が少ないから再検査を受けてくださいとか、精密検査を行いましょう、などと言われた時は、放置しないできちんと原因を突き止めましょう。

簡単な社内健診などでは、赤血球の数だけ調べてMCVやMCHCは検査していないこともあります。
「食事をしっかりと摂ってきちんと栄養をつければ治るだろう」とはいかないこともありますので、貧血の原因の究明をすることが大切です。

慢性腎不全になる前に予防しよう

慢性腎不全はじわじわと進行していきます。

毎年健康診断や人間ドックを受けていたら、腎不全にまで進行することはほとんどありません。
また、健康診断や人間ドックを受けていても、受けるだけでその後の再検査や精密検査を放置してしまうと、知らぬ間に腎不全になっていることもあります。

人間ドックはオリンピックとは違って、受けることに意義があるのではなく、その後どうするかに意義があります。

人間ドックの結果を日頃の生活に活かして、腎不全を予防しましょう。