胃がんは早期に発見すれば治る時代に!
日本のがん罹患率でトップなのが胃がんで、毎年多くの人が発症しています。
2016年1月にがんの5年生存率だけではなく、10年生存率が発表されました。
胃がんの5年生存率はステージⅠの場合は98.8%、ステージⅡで93.9%、ステージⅢが74.8%、ステージⅣが35.0%です。
10年生存率はステージⅠやⅡは80~98%ですが、ステージⅢで70%を切り、ステージⅣは10%ほどに落ちます。
胃がんは、早期に発見すれば治る時代になりました。
初期には症状がないことも少なくありません
胃がんの主な症状は、体重減少や胃もたれ、食欲不振などです。
しかし初期の場合は症状のないことも少なくありません。これが特徴の1つだとも言えます。
食欲がないのを夏バテだと思っていた、食欲不振は疲れているからだと思っていた、と言うケースや、今から振り返ると食欲が落ちていた気がする、という人も多いです。
胃もたれなども、市販の胃薬を飲んで紛らわせているケースがしばしば見受けられます。
症状は軽減しても癌は消えません。これが胃がんの怖いところです。
定期検診を受けて早期発見しよう
現在、各市区町村では40歳以上の住民を対象に胃がん検診が行われています。
近年は、バリウム検査だけではなく内視鏡検査を行っている自治体もあります。
内視鏡検査は苦しいと思っている人も多いようですが、軽く眠った状態で検査を受けることもできますし、口からではなく鼻から管を挿入するタイプもあります。
健康診断や人間ドックで定期的に胃の検査を受けていれば、ステージⅢやステージⅣまで進行して初めて見つかるというケースは非常に稀でしょう。
気になる症状は医師に相談しよう
会社の健康診断では異常がなかったからと、胃もたれや食欲不振があっても医師の診察を受けず、翌年の健康診断まで放置しててしまう人が多いようです。
しかし、会社の健康診断の場合、内視鏡ではなくバリウム検査でしょう。
一度に何人もの受診者の画像を見るバリウム検査よりも、医師が胃の中を直接見る内視鏡の方が、ごく初期のがんを見つける精度は高いですし、組織を直接採取して病理検査もできます。
気になる症状がある時は、消化器専門の医師などに相談しましょう。
早期発見・早期治療が何よりも大切です
胃がんに限らずどんな癌でも、またどんな病気でも言えることですが、早期に発見して早期に治療することが、何よりも大切です。
現在ではステージⅠやステージⅡで発見された場合は「胃がんは治る」と断言する胃がん専門医も大勢います。
「がんイコール死」などと考えるのは、一昔前の話です。
早期に発見して早期に治療を受けるためには、人間ドックなどで定期的に検査をうけること、気になる症状があれば医師に相談することが重要です。