日本人と欧米人では体の構造が違う
同じ人間でも、生まれた環境や育った環境によって体の構造が若干違います。
そのため各地にはその地域の人間に合った食文化が栄えていったのですが、グローバル化した今日では食の無国籍化も進んでいます。日本にいながら他国の様々な料理を味わうことができるのです。
しかし体の構造が違うためすべての料理が受け入れられるとは限りません。
実は日本人の腸は欧米人に比べると1~2割腸が長いのです。
そのため食べ物の消化のしかたも欧米人とは異なります。
現代における日本人の食文化の変化
日本人は昔から和食を食べることが当たり前でした。
それが長い歴史の中で西洋の文化が日本に入ってくるようになり、和食とは違う洋食の文化が栄えていきました。
出汁をメインに味付けを行う和食と違って、洋食は様々なソースを使い、味が濃いめという和食とは異なる魅力があります。
魚ではなく肉を多用することもありその珍しさから洋食に興味をもつ人が増えました。それからジャンクフードなども広まっていき、今では欧米的な食が身近なものとなりました。
食の欧米化が原因で起こる体への負担
料理の種類にもよりますが、一般的には和食よりも洋食の方が味が濃く、体に負担をかける傾向があります。
また日本人の腸は欧米人よりも長いため、肉などの消化に時間がかかるものをたくさん食べられる体質にはなっていないのです。
おいしいからと言って食べていると消化が追い付かず、どんどん体内に食べ物が蓄積されていきます。それが様々な病気の要因になったり、肥満の原因になります。
現代において生活習慣病が多いのはこれらが1つの原因となっています。
なぜ年を取ると和食に戻ろうとするのか
若いうちは各消化器官も元気であるため、何を食べてもおいしく感じます。
また消化不良を感じることも少ないため、その時に食べたいものを食べればいいのですが年をとればとるほど内臓も若さを失っていきます。
以前ほど食べ物を消化しづらくなり、胃もたれなどを感じやすくなります。そのため味も濃く油っこい欧米食を食べることができなくなってくるのです。
そうして日本人は和食に戻り「和食の良さ」を再び感じるようになるのです。
日本人の体に合っているのは和食
和食は優しい味付けだけではなく健康を心がけた調理法や味付けを行っています。そのため日本人だけではなく、今では海外の人にも健康的な食事として和食が注目を集めています。
食の欧米化が日本で進んだように、今では和食が海外に進出しています。
腸が短い日本人にとって健康的な和食は、腸の長い欧米人にとっても健康的なのです。
食は楽しむものであるのと同時に健康維持のために欠かせない行為の1つであることを忘れてはなりません。