運動後ではないのに筋肉痛になったら
運動をした後は、誰しも筋肉痛になりますが、たいした運動もしていないのに筋肉痛になる場合、何か病気が隠れているのでしょうか。もしかしたら思いがけない病気の前触れなのでしょうか。
思い当たるふしが何もないのに筋肉痛になるのは、少し不気味で気になりますよね。
どのような病気の可能性があるのか、およそのことだけでも知っておくと、たとえ思いがけない病気であっても早期に発見できて早期に治療を開始することができます。
インフルエンザや糖尿病、肝硬変
風邪をひいた時に筋肉痛になるのは、経験したことがある人も少なくないでしょう。
また、糖尿病や肝硬変では足がつる(こむら返りという人も多いですね)と言うことが時々あります。
これは、血液中のミネラルの不足によって引き起こされます。足がつっているのですがそれが軽い場合は、筋肉痛のように感じることもあります。
インフルエンザが治れば筋肉の痛みは治まりますし、糖尿病や肝硬変も病状が良くなれば、筋肉痛も良くなります。
多発性筋炎や膠原病が原因のことも
多発性筋炎は膠原病の1つです。膠原病は、本来は自分の体をウイルスなどの外敵から守ってくれる免疫が間違って自分自身の体を攻撃してしまう、自己免疫疾患です。
多発性筋炎では筋肉を攻撃されてしまい、体のあちこちの筋肉に炎症がおきます。そのため筋肉に痛みが出たり、脱力や歩行委困難、筋委縮、関節痛などがおきます。疲れるような運動はしていないのに思いがけない症状に戸惑うでしょう。
多発性筋炎以外のその他の膠原病でも、筋肉痛がおきることがあります。
運動していないのに筋肉痛が続く場合は
筋肉痛になるようなことは何もしていないのに、思いがけない全身の筋肉痛が続く場合は、上記の多発性筋炎や線維筋痛症、リウマチ性多発筋痛症などの膠原病の可能性が否定できません。
倦怠感や微熱、関節痛などもあれば尚更可能性は高いでしょう。
聞いたことのないような思いがけない病名ばかりでしょうが、早急に専門医を受診しましょう。
整形外科ではなく、膠原病専門医がベストチョイスです。
リウマチ学会のホームページからお近くの専門医を探すことができます。
膠原病は専門医が診察しないと見抜けない
このような膠原病は、専門医が診察しないと見抜けない可能性が高いです。
出来れば、リウマチ学会のホームページから、「リウマチ指導医」と記されている医師を選ぶことをお勧めします。
整形外科では見抜けない可能性も高いので、膠原病科や膠原病内科がベターです。
専門医であっても、すぐに診断がつかないこともあります。リウマチ性多発筋痛症は、これと言って検査に異常が出ない場合も多いので、薬が効くかどうかを試すケースもあります。
焦らないことが大切です。