適量の飲酒を楽しむのに知っておきたいこと
適量のアルコールは健康に良いと考えられています。しかしお酒が好きな人にとっては、客観的に適量だと判断するのが非常に難しいものです。
それは本人がアルコールへの耐性をおおむね過大評価しているという理由と、人によって体質的に適量とされる量も大きく異なっているからです。
そのため飲酒が身体にどのような影響を及ぼすか、段階的に見ることによって適切な量のアルコールの摂り方を知り、過剰摂取が危険であることにまで理解を進める必要があります。
適量のアルコールとは、どの程度をさすか?
アルコール飲料を飲む際に、基本として考えるべきなのが1単位であるといわれています。
飲酒に関してはその影響に個人差が多過ぎるため一般化がしにくいのですが、1日の適量としての摂り方はこの1単位がほどよい量と考えられています。
1単位は純アルコール20gであり、ワインならボトル1/4本、日本酒で1合、ビールで中ビン1本、ウィスキーならダブルで1杯に相当します。そのためワインならば1日グラス1杯は適量の範疇に入ります。
アルコールが及ぼす身体的初期変化とは
先に示したアルコール1単位であれば適量であり、健康によいと考えられています。
しかしアルコールへの耐性は人によって変わりますので、酔った結果身体的にどのような変化がもたらされたかで判断するべき側面もあります。
この考え方であれば1単位は飲酒の「壮快期」にあたり、さわやかな気分になる、皮膚が赤くなる、陽気になる、判断力が少し鈍る、などの状態が示されます。
おおざっぱに言えばごく初期の酩酊状態ということになります。
飲み過ぎレベルの客観的判定とは
壮快期を超えて飲酒を続けるようなアルコールの摂り方は飲み過ぎであり、壮快期に続いて酩酊期、泥酔期、昏睡期と進みます。
酩酊期では大脳全体に軽い麻痺が進み、足腰が少し怪しくなり、多弁・呼吸が速いという変化が見られます。泥酔期では脳全体が完全に麻痺し、意識がハッキリしなくなります。
昏睡期になると脳全体だけではなく延髄にも麻痺が及び、生命の危険にさらされます。壮快期がワイン1杯とすれば、泥酔期はワイン2本半に相当します。
適量のアルコールは身体に良い?
お酒を飲んでいるとその環境次第では節度を超えたアルコールの摂り方になってしまいます。そのため壮快期から泥酔期に至る過程があっという間に過ぎてしまう可能性もあります。
お酒好きはアルコールへの耐性を過大評価してしまいますので、その摂り方もおおざっぱになりがちです。
加齢によって弱くもなりますので、ワイン1杯で気持よく終われるように習慣づけたいものです。その上で休肝日を週2日確保するほか健康診断の結果にも謙虚になりたいものです。