最近パンやビスケットが食べにくい
歳をとると多かれ少なかれ誰しも唾液の分泌量が減るのですが、近年若者の間でも唾液の分泌量が減るドライマウスが増えています。
気づいていない人も多いのですが、目安としてパンやビスケットを食べる時に飲み物がないと食べにくいなどがあります。
また、イモ類やバームクーヘンが苦手になったなども、ドライマウスの兆候かもしれません。
それ以外にも、口の中がネバネバする、急に虫歯が増えた、口臭を指摘されたなどもドライマウスが原因である可能性が高いです。
どうしてドライマウスになるのですか?
一般的なドライマウスの原因は、ストレスや鎮痛剤や風邪薬、抗不安薬、睡眠薬などの薬の副作用、アルコールの飲み過ぎ、よく噛まない食事などがあげられます。
それ以外に、糖尿病やシェーグレン症候群という病気が隠れていることが原因だというケースもあります。
シェーグレン症候群は膠原病の1つで、30歳~50歳代の女性に多く見られます。ドライマウスとドライアイがあることが特徴で、これに全身のだるさや微熱、関節痛などがある場合は、膠原病科を受診しましょう。
家庭で唾液の分泌量をチェックする方法
シェーグレン症候群の検査にガムテストと言うものがあります。ご家庭でも簡単にできて、ドライマウスのチェックになります。
うがいをしてガムを10分間噛んで、出て来た唾液量を計ります。健康人なら15mL~20mLくらいの唾液が出ます。ドライマウスの人はこれよりも少なくなり、シェーグレン症候群の人は10mL以下になり、3mLや0という人もいます。
もしもこのテストで唾液の分泌量が少なかった人は、歯科や口腔外科で相談しましょう。
ドライマウスを予防するために大切な事
虫歯や歯周病になりやすい、口臭が強くなる、口内炎ができやすい、舌が赤くなるなどの原因はドライマウスであることも多いです。
ドライマウスにならないために、できることはないのでしょうか。
まず、ストレスを減らしましょう。ストレスは唾液量を減らす原因となります。
そしてよく噛んで食べることも大切です。噛むことで唾液の分泌が増えます。柔らかい物ばかりではなく、噛みごたえのあるものも食べましょう。
口臭が気になる人は唾液量をチェックしよう
唾液量が減ると、バイキンを洗い流す作用が低下するために口臭が強くなります。口臭や口の中のネバネバ感がある時は、唾液量をチェックしましょう。
また、口臭はなくてもパンが食べにくいなど今までとは違う些細なことがドライマウスのサインであることも多いです。
ドライマウスは口臭だけの問題ではなく、体調不良を招くこともありますし、もしかしたらシェーグレン症候群が隠れている可能性もありますので、医療機関を訪れてください。