下痢が続く過敏性腸症候群(IBS)とは?

何かとストレスが多い現在の日本社会。
毎日、下痢が続くので、会社に電車で出社するときも、急行や特急には乗らず、いつトイレに行きたくなってもいいように各駅に停車する各駅停車にしか乗れないという人は少なからずいるようです。

下痢が続く原因は?

その原因は過敏性腸症候群(IBS)の可能性があげられます。
学生時代、大学入試の面接前や、緊張するスポーツの試合の前に急にお腹が痛くなってトイレに駆け込んだことのある経験をした人もいるのではないでしょうか?

実は心と胃腸は、密接な関係があって、脳がストレスを感じると、自律神経が乱れて胃腸のぜんりつ運動が活発化して、急な腹痛を引き起こし下痢になるのです。

また、逆にぜんりつ運動が鈍化し、便秘の原因ともなっているので、この場合の下痢と便秘は、表裏一体、陰と陽のごとく、もともとの原因の源は、ストレスから発生したものなのです。

下痢だから下痢止め薬、便秘だから下剤薬という対処療法的な治療では、この過敏性腸症候群は治せません。

自律神経の働きを整えて改善を!

まずは、何よりも自律神経の働きを整えることです。
そのためには、規則正しい生活リズムを守り、ストレスを溜め込まないように、何か、気分が爽快になるような自分なりのストレス発散法、例えば、静かな環境で音楽を聴いたり、ヨガで呼吸を整えたり、カラオケで歌いまくったりして趣味を見つけて、仕事や学業一辺倒の生活から脱却することが大事なようです。

腸の重要性

最近の研究では、腸は第2の脳と呼ばれるようになりました。
免疫系をつかさどるリンパ球の6割が集まるリンパ組織、神経系をつかさどる、首から下の神経が半分以上集まっている末梢神経組織、内分泌系をつかさどる全身の器官の機能をコントロールするホルモンを生産するなど、腸と脳は互いに密接な情報のやり取りを交わして体の機能を保持しているのです。

これを医学用語では脳腸相関と呼びます。ですので、多大なストレスを感じることで、体の免疫機能も低下し、病気に罹りやすくなりますし、過敏性腸症候群や強度の便秘に悩まされることになります。

注目される新たな治療法

そんな中、今最も注目されているのが、ガセリ菌という菌です。

ストレス性の不眠や不安なども、ガセリ菌を封入したカプセルを服用することで、ストレスホルモン(唾液中のコルチゾール)が軽減され、ストレスの軽減が見られる研究結果も出ています。

こうしたことから、過敏性腸症候群の治療法も新しい時代を迎えることになりそうです。

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